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マンションリフォーム

更新2023.08.18

100㎡以上のマンションリフォームで気をつける4つのポイント

近年、タワーマンションや億ションなどの言葉が都市部を中心に定着し、100㎡以上の専有面積を持つ大型物件も少なくありません。また、ヴィンテージマンションと呼ばれる、築年数が経過してもその価値が落ちない高級マンションを購入し、リフォームすることで快適な生活環境を整えるなど、マンションは立地を優先させ、室内は自分の求める間取り・デザインにリフォームする方が増えています。マンションリフォームはリフォームできる部分とできない部分があるなど、いくつか押さえておくべきポイントもあります。
今回は、100㎡以上の大型マンションをリフォームする際に、知っておくべきことを詳しく解説していきます。

100㎡以上のマンションリフォームで気をつけたいポイント4つ

100㎡を超えるマンション
ここでは、100㎡以上のマンションをリフォームする際にまず確認するべき4つのポイントについて、お伝え致します。特に中古マンションを購入してリフォームを行いたいと考えている方は、是非事前に確認してください。

1. マンション規約を確認!リフォームできる場所とできない場所を理解しておく

マンションには大きく分けて、リフォームできる専有部分とリフォームを行えない共有部分があります。実際にリフォームを行えるのは専有部分にとどまることを理解しておきましょう
一般的に共有部分にあたりリフォームできない例としては、玄関ドアの交換や窓・サッシの交換などがあります。玄関ドアについては内側部分だけが専有部分とみなされるため、「塗装の変更のみ可」というケースなどもあります。また、意外かもしれませんが、ルーフバルコニーや専用庭も共有部分にあたるのが一般的です。広いルーフバルコニーを気に入って購入したマンション。好みのタイルに張り替えてアウトドア家具を置き、庇になるオーニングも設置したい!など夢を膨らませていても、リフォームが行えないどころか、アウトドア家具や植物を置くことさえも不可能なマンションもあります。
マンションによってリフォームの規約が異なりますので、リフォームを計画する際に必ずマンションの規約を確認しておきましょう

 

2. 間取りの変更が出来る・出来ない?!その違いは?

図面を確認する男性100㎡を超えるマンションの場合、その広さを生かした大胆な間取り変更が可能になります。それには、既存の壁を取り壊す必要も出てきますが、マンションの構造体によって、間取り変更が行えない場合があるので、注意しましょう。
「ラーメン構造」と呼ばれる物件であれば、間取りの変更ができる場合が多いです。ラーメン構造は柱と梁で建物を支える構造のことで、この場合、既存の柱・梁を残す形であれば、壁を取り壊すことができます。一方、低層マンションなどに用いられることもある、壁や天井で建物を支えている「壁式構造」の場合、住戸内にある壁であってもその壁が「構造壁」の場合、撤去したり移動する事はできません。だからといって、壁式構造が良くない構造なのかと言うとそうではありません。もちろん、全ての壁が壊せないというわけではなく、構造上必要な壁以外の壁(内装壁)であれば、撤去したり位置を変えたりすることはできますし、ラーメン構造のように大きな柱が室内に出にくい利点もあります。また、比較的築年数が古いマンションでも「耐震強度が高い」といった調査結果も。リフォームが行いやすいのはラーメン構造ですが、希望している間取り変更の邪魔になる場所に「構造壁」が無ければ、壁式構造でも魅力的なリフォームは行えます。また、100㎡を超えるマンションリフォームは一般的なリフォームと異なり、広さを生かした設計が出来るのかも重要です。間取り変更はリフォーム会社のレベル次第でそのプランは大きく変わるため、まずはお住まいのマンション、または購入予定のマンションのプランを依頼して、どの様な間取り変更が可能か確認し、納得した上でリフォーム計画を進めて行くと良いと思います。
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3. 直床か二重床でマンションリフォームの自由度が変わる?!

マンション購入の際ぜひ確認して頂きたいのが直床か二重床か。二重床とは、スラブ(コンクリート躯体)と仕上げのフローリングの間に、空間を設けている床を指します。配管や配線をこの空間に通しているので遮音性が高く、二重床の場合メンテナンスやリフォームも行いやすいと言われています。特に水回りの移動を行う場合は、床下に均一なスペースがあるため、そのスペース内で勾配をつけることができれば、床に段差などを設けることなく水回りを移動できます。
では、直床は水回りの移動ができないの?と思われるかもしれませんが、そうではありません。床の高さを一部高くしたり、二重床に変更することで可能になることもあります。ただ、二重床に比べてリフォームの難易度は上がりますので、設計士のスキルやアイディアで満足の行くリフォームか否かが決まります。

 

4. 内装や水回り、機能や設備について考える

床暖房

フローリングで寝転がる子供100㎡を超えるマンションとなると高級物件が多く、内装や水回りの設備も一般的なマンションリフォームとは異なり、上質な素材を求められる方が多くおられます。床の素材ひとつとっても、フローリングやタイル、天然石など様々です。また、リフォームを機に床暖房を導入を検討される方もいらっしゃると思います。消費する電力量に注意する必要はありますが、床暖房化の工事は行えるのが一般的です。床暖房に適した素材など様々開発されているので、機能面も合わせて検討すると良いと思います。ただ、マンションによっては荷重などの関係で制限がかかることもあるため、注意が必要です。

 

キッチン

オリジナルデザインのキッチンリフォームを検討される際、キッチンにこだわられる方も多いと思います。最近人気の間取として、キッチンを住まいの中心にした間取りがあります。LDKの中心をキッチンとし、キッチンカウンターの延長線上にダイニングテーブルを設けたり、キッチンカウンターを広く取ってカウンターテーブル代わりにすることで、軽食が取れたり、お子様の宿題を見ながら家事が行えるなど、家族が同じ空間に居ることができ、コミュニケーションが図りやすい間取りです。そのため、キッチンもインテリアのひとつと捉えてコーディネートします。ワンランク上のキッチンを求められるなら、オリジナルデザインのキッチンを手掛けた経験があるかなども、リフォーム会社を選ぶ上でひとつの目安になります
また、換気扇や排水管は排気ダクト・排水管の場所が構造上固定されているため、それ自体を移設・移動することは難しい場合があります。キッチンの位置に合わせたいなど、変更したい場合は事前に確認を取りましょう。
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空調

マンションの空調システム古いマンションの場合セントラル空調が古く、効きが悪いなどの不満もあると思います。今はスマホで空調の遠隔操作などもできて便利ですよね。もちろん、リフォームで空調の交換も行えるため最新の空調システムに変更可能です。ただし、マンションは置ける室外機の数が決まっているため、1つの室外機で複数の室内機を起動できるマルチエアコンなどを使用する必要があります。また、デザイン性を求めるなら室内機の存在感を消した工夫が必要です。天井埋込型はもちろんですが、壁掛形でも格子などを用いてインテリアに馴染ませることも可能です。

 

100㎡以上のマンションリフォームにかかる費用

 

電卓で計算する人

一般社団法人住宅リフォーム推進協議会の「第15回住宅リフォーム実例調査」によると、マンションのリフォーム契約金額として最も多いのは「500万超~1,000万円以下」で、全体の28.9%を占めていました。2番目に多いのは「1,000万円超」の21.1%で、以下「100万~300万円以下」の19.1%、「300万円超~500万円以下」の17.0%と続いています。[注1]さらに2017年までの推移をみると、「100万円超~300万円以下」の契約が減少傾向、「1,000万円超」の契約は増加傾向にあります

[注2]リフォームにお金をかける人が、年々増えつつあるわけです。

100㎡という規模の大きなマンションは、リフォーム工事の範囲も広くなる傾向があります。工事内容にもよりますが、フルリフォームを考えている場合は1,000万円以上かかると考えておきましょう

[注1] [注2]一般社団法人住宅リフォーム推進協議会:平成29年度 第15回 住宅リフォーム実例調査 報告書

 

100㎡以上のマンションリフォームで失敗しないための注意点2つ

情報を集めて慎重に選択したマンションも、誤ったリフォームを行うと居住性が悪化し、快適な日常生活を送れなくなる場合もあります。
ここでは、マンションのリフォームで失敗しないために注意すべき2つのポイントを解説します

1. キッチンの移動は注意が必要

マンションで難しいリフォームのひとつが水回りの移動。特にキッチン周りです。
キッチンには水道、電気、換気などの多くの配管・配線されています。マンションの場合、決められた空間の中でこれらの配管や配線、ダクトなどをパズルのように組み合さなければいけません。そのため、設計のスキルが高くないと思い通りの間取にならなかったり、ダクト管が壁を這うことになってしまいます。
リフォームによって快適なキッチン周りを整えるためにも、図面などで周囲の状態をしっかり把握しておき、マンションの設計・構造に合ったキッチンを計画しましょう

 

2. 断熱材を効果的に盛り込んだリフォームを

年齢を問わず、自宅のリフォームを期に壁や床に断熱材を入れる方は少なくありません。ぜひ暖房関係のコストカット・実生活の快適性について考えてみてください。
高齢の同居者がいない若い世帯の場合、どうしても断熱材に関するリフォームは優先順位が下がってしまいがちです。暖房があるからよいと考える方もいますが、必要な光熱費などを計算すると、リフォームしたほうがコストは抑えられるかもしれません。
100㎡以上の大型マンションの場合、古い空調システムですと冷暖房にかかるコストもかさみます。とくに一面の窓ガラス・サッシを採用しているようなマンションは、真夏は暑く、真冬の夜は冷え込むなど寒暖差が大きくなりがちです。断熱やUVカットが行える高機能なフィルムなどもあるので、断熱材を効果的に盛り込んだリフォーム計画を立ててください

【まとめ】信頼できるリフォーム会社で快適なマンションライフを!

マンションには専有部分と共有部分があり、リフォームできるのは原則として専有部分のみです。ただし、専有部分とされる場所であっても、マンションによってはリフォームが難しい場合があるので、事前にマンション側に確認をしておきましょう。 100㎡以上のマンション物件をリフォームする場合、工事範囲が広く、費用も高額になりがちです。その際気をつけたいのは建築業許可の区分です。請負金額が500万円未満の工事であれば建設業許可は不要ですが、500万円以上の場合は建設業許可を得る必要があります。依頼するリフォーム会社の建築業許可の有無はもちろん、区分についてもチェックしておきましょう。財産的要件と専任技術者の要件は一般建設業許可より特定建設業許可のほうが、より厳しい要件がもとめられています。また、許可取得後も特定建設業の許可業者のほうが多くの義務を負います。100㎡を超えるマンションのリフォームともなれば、その費用は高額です。信頼のおけるリフォーム会社を選びましょう。

まずはマンションの現状をしっかりと把握し、綿密な計画を練ることが大切です。ぜひ、後悔のないリフォームを行い、豊かな住まいを手に入れてください。