更新2023.02.14
水回りをリフォームしてホテルライクな空間へ
自宅のリフォームを考えるきっかけとして多いのが、水回りの老朽化です。水回りは毎日使用するためほかの箇所よりも老朽化が早いことがいえます。日常的に使う場所だからこそ、快適に過ごせるようにリフォームすると、生活の質は大きく変わります。また、折角リフォームするなら、ホテルのような雰囲気で非日常的な気分を味わえるホテルライクなリフォームで日常生活を豊かにしてみてはいかがでしょうか。
今回は、水回りをリフォームする際、それまでの生活感あふれる状態からホテルライクな空間へと変貌させるためにはどうすればよいのか、詳しく解説します。
水回りのリフォームはグレードによって費用が変わる
水回りは、キッチン、浴室、洗面台、トイレのことを指します。どれも生活の快適性に直結する設備であるため、必要な機能を十分に持たせることがリフォームの際の必須条件です。
今回は「ホテルライクな水回り」ということで、浴室、洗面室、トイレを中心にリフォームを行う場合、どのような内装や材質のグレードやオプション機能が必要なのか、またその費用や工事費はいくらかかるのか、水回りの4つのリフォームをする際にかかる費用相場も合わせて解説します。
1. 浴室のリフォーム内容と費用
浴室のリフォーム工事は、最近ユニットバスが主流です。ユニットバスとは、組み立て式の浴室のことで床や壁、天井などがセットになっています。一方、各部位をオーダーメイドで組み合わせて作る浴室のことは「在来工法」と呼ばれています。たとえば、一般的なマンションのユニットバスリフォームで、その費用は100万円~。
一方、ホテルライクな浴室にリフォームする場合、浴室と洗面室の仕切りをガラスで仕上げたり、シャワーブースを設けたり、バズタブをホテルで使用されている高級メーカーと同じものを使用したり、壁面をモザイクタイルで仕上げるなど、ユニットバスとは大きく仕様が異なります。同じ浴室リフォームでも得て非なるものです。ホテルライクな浴室を希望される場合、その費用はおおよそ300万円~。ただし、どのようなリフォームを行うかによってその費用は大きく異なります。
2. 洗面室のリフォーム内容と費用
洗面室のリフォームは、他の水回りに比べると比較的安くリフォームでき、一般的な洗面化粧台の価格が大体30万円~80万円。それに、取り付け費や洗面室のクロスや床材の張り替えなどの工事費用がプラスされます。
一方、ホテルライクなリフォームを行う場合は、浴室と洗面室はインテリアを揃え、空間に広がりを与えるプランか、浴室、洗面、トイレを同一の空間で捉えるプランが支流です。洗面室のみで行う場合は、パウダールームを兼ねたプランが多くなります。
3. トイレのリフォーム内容と費用
トイレリフォームの必須工事は、既存のトイレの解体処分費用、新規トイレの取り付け費用、給排水管工事費用などが必要で、これらに数万円~10万円かかります。
これは最低限の費用で、その他に便器本体の価格が約10万円~40万円が相場になり、TOTOの最新モデルとなると便器だけで60万円を超えるものもあります。このように価格はタンクレスやウォシュレットの有無、掃除のしやすさなどの機能によって大きく異なります。
また、ホテルのトイレは浴室、洗面室、トイレが一体になっていることが多いですが、ご自宅のリフォームで取り入れる場合は、注意が必要です。単にホテルライクな仕様がかっこいいからと言う理由で浴室とトイレを同じスペースにすると、入浴中はトイレが使えなかったりと使い勝手が悪いことも。また、海外での生活が長い方は、同一空間の方が使いやすかったりと、ライフスタイルによって異なります。
4. キッチンリフォーム内容と費用
コンドミニアムタイプのホテルでは無い限り、キッチンがホテルについていることはあまりありませんが、水回りのリフォームの代表的な存在でもあるので、キッチンリフォームも合わせてご紹介いたします。
キッチンはI型やL型、あるいは対面型といった形式があり、それぞれ費用相場が変わってきます。キッチンのリフォームにかかる費用相場は、ローコストなシステムキッチンの相場価格は約20万円~。システムキッチンは約80万円~。オーダーキッチンは約300万円~。海外のハイブランドキッチンともなれば1,000万円を超えるものもまで、その価格帯はさまざま。
なお、キッチンのリフォーム工事には給排水管工事、電気配線工事、ガス元栓工事(オール電化の場合は不要)、排気ダクト工事などの工事費用として数十万円は最低限必要になります。
キッチンに生活感が出やすい要因は、調理器具が多く整理整頓の大変さが挙げられます。使い終わった調理器具や調味料を付属の棚に片づけをしていくうちに出し入れするのが面倒になり、出しっぱなしにするというケースです。そうなるとキッチンは次第に乱雑になり、生活感が強く出るようになってきます。
こうした事態を防ぐ1つの方法が、リフォームによりホテルの厨房のように調理器具を吊るしたり、所定の位置を決めて見せる収納にすることで解決できます。
浴室・洗面・トイレのホテルライクリフォームを行うポイント
水回りは機能性さえ高めれば快適性を得られるかというと、必ずしもそうではありません。見た目の美しさやデザインの統一感、ゆったりとした時間を過ごせる空間にしたいのであれば、生活感を排除した洗練されたリフォームを行う必要があります。ホテルライクの空間を創り出すには、既存のユニットバスを入れただけのリフォームでは得られない、高いデザイン性が必要不可欠です。
水回りをホテルライクでハイセンスな空間にリフォームする際のポイントを、それぞれご紹介します。
1. 浴室はこだわりのバスタブで極上のリラックスを
浴室の主役であるバスタブ。バスタブにもさまざまなタイプがあり、好みのバスタブを見つけることで、ホテル以上にリラックスできる空間となります。
まずは代表的な形状から見て行きましょう。長方形のスクエア、円形タイプのラウンド、丸みを帯びた卵型のオーバル。リゾートホテルなどで用いられるスタンディング(置き型)があり、ひとりでゆっくり入りたい。夫婦で入りたい。家族で入りたいなど、目的や体格に合わせて選びましょう。折角リフォームするなら、機能にもこだわりたいところ。横から水流を起こすジェットバスに、下から気泡を出すブロアバス。ヘッドレストやアームレストなど、一般的なバスタブにはない機能を備えることで、極上のリラックス空間を叶えたホテルライクバスルームになります。
また、最近人気なのは和の要素を取り入れた和モダンなタイプ。アマン東京やザ・リッツ・カールトン東京などの外資系ホテルも和の要素を取り入れたインテリアを展開しており、バスルームも石や檜・ヒバを用いた和モダンな仕様となっています。
2. 洗面室は浴室とコーディネートして広々とした空間に
ホテルの洗面室や浴室でイメージされるのは、ガラス張りの開放的な空間ではないでしょうか?
自宅の洗面室や浴室を全面ガラス張りにするのは難しいですが、隣り合う洗面室と浴室はインテリアの仕上げを合わせて同一の空間に見せると、ホテルライクなバスルームに仕上がります。
インテリアも好みに合わせて、クラシカルなデザイン貼りにしたり、ダークカラーのタイルでコーディネートしたり、モザイクタイルをポイントにしたりと、さまざまなテイストに仕上げることが可能です。お気に入りのホテルのコーディネートを自宅に取り入れる方も多いのです。
洗面室で気をつけたいのは照明計画です。洗面室でメイクをしたり髭を剃ったりする場所でもあるので、あまり暗いと使い勝手が良くありません。明るすぎてもムードの無い空間となってしまいますし、スポットライトなどは顔に影ができることも。そのため、鏡まわりのライティングに注意が必要です。
3. トイレのインテリアでホテルライクなデザインは?
ホテルのトイレでよく見かけるスタイルが、浴室や洗面室にトイレがあるタイプ。広々とした空間に、それぞれをレイアウトすることでスッキリとした海外のホテルのような仕上がりになります。ただ、このレイアウトの場合、それなりの広さを確保できないと、3点ユニットバスのようになってしまうこともあるので注意が必要です。また、トイレは便器に合わせて白色というイメージを持たれる方も多いかもしれませんが、床や壁の色をダークトーンでまとめると、高級感や重厚感を演出できます。それに合わせ、照明もトーンを落とした計画にするとホテルライクな空間を実現できます。
トイレは面積も小さく個室なので、他のインテリアにあまり影響を与えず、遊び心のあるデザインも取り入れやすい場所です。当社でリフォームを行ったお宅でも、お部屋のインテリアはモダンエレガントな仕様ですが、トイレのみインパクトのある赤と黒のデザインで仕上げたり、ムードのある間接照明でサプライズ感を演出したりと、トイレリフォームにこだわられています。 インパクトのあるトイレ事例を見る 間接照明が印象的なトイレ事例を見る
【まとめ】水回りのリフォームで自宅をホテルライクな空間に!
水回りのリフォームは機能の進化も大きく、掃除がしやすかったり、水流で疲れを癒したりと水回りをリフォームすることで快適な暮らしを手にしやすい箇所です。ホテルライクの演出は、デザイン性だけに捕らわれず、機能や安全面も確保したうえで行いましょう。
毎日使う浴室、洗面台、トイレ、キッチンなど生活感が出やすい場所こそ、美的センス溢れる空間にすることで日常生活をより豊かにできます。水回りのリフォームを機に、ホテルライクの雰囲気を日常生活で楽しまれてはいかがでしょうか。